オズボーン・コレクション資料室

昨年、店のイベントコーナー「ぺんぎん百貨店8階催事場」で開催した
「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」展は好評のうちに終了しました。

お買い上げいただいたお客さま、
店主が調べてまとめた資料を興味を持って読んでくださったお客さま、
本当にありがとうございました。

イベント終了後、「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」展
のために書いた文章を「オズボーン・コレクション資料室」として
保存しておくことにしましたが、
今回、『復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション』のセットを入手することができ、
前回のイベント時には、不明だった本の詳細や画像などを用意できましたので、
あらためて、大幅に加筆訂正したものを公開します。
『復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクションー供戮砲弔い討癲
わかった限りで、情報を追加しています。
すでに一度、読んでくださった方も、よろしければ、ご覧になってください。

古き良き英国の絵本の世界を、
みなさまに少しでも感じていただければうれしいです。




オズボーン・コレクションは、トロント公共図書館「少年少女の家」が所蔵する、
世界のとりわけイギリスの絵本や児童文学の草創期から20世紀にいたる
古典的な図書の最も充実した宝庫として世界に知られています。
その1万5千点以上もの膨大なコレクションの中から、
とくにイギリスの18世紀にはじまって19世紀末までの古典的絵本
を中心にしたすぐれた作品34点と付録1組を厳選し
その内容や絵の色調はもとより、版型、装幀などの形体にいたるまでを
完全に再現し、復刻したのが、この、ほるぷ出版による
復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」です。

とはいうものの、古本ぺんぎん堂店主は、はずかしながら
このコレクションについて知らなかったのです。
絵本好きの店主は、絶版・版元品切れの本も含め、
小さい頃から、たくさんの絵本を読んできましたが、
それらは街の書店の店頭に並んでいるようなもの
また、図書館の一般書架で手に取れるものばかりで、
一部、絶版で高価になっているものもありますが
仕事柄、上手く見つけてきて、自分でささやかに楽しんだり
お客様にお届けしたりしてきました。
でも、芸術や美術の範疇にまで入るような豪華本やセット販売の復刻版などは
はじめから手の届かないものとして、目に入っていなかったようなのです。

今回、仕入先で偶然、古くやけた函入りの様々な版型の絵本を見つけたとき、
それらの本に呼ばれた気がしました。
お、オカルトじゃないよ(笑)
この「本に呼ばれる感じ」というのは、
書店の棚で、図書館の棚で、どこかのブックカフェ古本屋で、
本好きの人なら、一度は感じたことがあるのではないかな。
普段、手に取らないようなタイプの本なのに
タイトルなのか、装幀なのか、
その本のたたずまいそのものなのか
何が理由かは自分でもわからないけど、気になる本
一生に何度はきっと、そういう本との出会いがあります。
その何冊かの絵本を見て、英文だから内容も、おおざっぱにしかわからないし
特に売れるだろうというあてがあったわけでもありません。
ただ、その本の姿や絵が、とんでもなく気に入ってしまって
ほしいなあ・・・と思ってしまったのです。

これが、「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―
との出会いでした。

その数冊の中に、石井桃子さんの訳によるコレクション全体の「解説」があったのは、
なんて幸運だったんだろう、と思います。
この絵本たちの生い立ちや内容がわかりましたし、
それに携わった人々の思いに圧倒され、
「本」そのものの良し悪しだけでなく、「本」に宿る言霊や、
良い「本」が必ずまとっている、その本を作った人、読んできた人の愛情を
感知するセンサーが、多少なりとも自分に備わっていることがわかって
古本屋の店主としては、とてもうれしかったのです。

最初は自分用にするつもりだったけれど
このコレクションの由来、復刻版の出版のいきさつなどを読むにつれ、
やはり、この子たちは、本を愛する誰かの目にふれるところに
出してあげないといけない、と思いました。
ささやかだけれど、この情報が資料としても、誰かの役に立つかもしれない
とも思うようになりました。

楽しんでいただければ、幸いです。

古本ぺんぎん堂店主 ぺんぺん


(リチャード・ドイル画「妖精の国」の挿絵より)

*オズボーン・コレクションの歴史*

オズボーン・コレクションの「オズボーン」は、
エドガー・オズボーン氏(1890〜1978)の名前に由来するものです。

エドガー・オズボーン氏は、郵便配達人を父として生まれ、
小学校を出ると、あとは働きながら、
自分の家にあった物語の本、公共図書館の本、夜学などで自ら学んだ人。
第一次世界大戦に4年間休みなく参戦し、帰還後、独学で図書館員の資格を取り、
1923年には英国ダービーシャー州の州立図書館長に就任。
蔵書1万2千冊という小規模館を1954年に引退するまでに
イギリスでも有数の図書館に育てあげたオズボーン氏は
個人的にも夫人と共に児童書を収集していました。
きっかけは、成人して帰郷した際、
物置に少年時代に愛読してやまなかった本がくくられて置いてあったのを発見したこと。
それらの本が、

どれくらい自分に喜びをあたえ、自分を育ててくれたか

を思い出し、自宅に持ち帰ったそうです。
同じくメーブル夫人も、もしやと思い、少女時代を過ごした家を探して、
見つけ出した古い愛読書は、専門家ももう存在しないと思っていた珍しい初版本でした。
こうして、個人的な懐古の念から始まった夫妻の古い児童書の収集は
図書館長であったオズボーン氏の仕事がらも影響してか、

歴史的、社会的にも貴重な本を後世に残していこう

という明確な意思を持っての熱心な収集に変わっていきます。

夫妻が、はじめてカナダのトロント公共図書館の児童部「少年少女の家」
視察に訪れたのは1934年
ここで、ふたりは、カナダにおいて児童司書のパイオニアといわれる
リリアン H. スミス女史(1887〜1983)の精力的な活動に感銘を受け、
メーブル夫人は
将来、自分たちの蔵書を残すなら「少年少女の家」だ

オズボーン氏にもらしたということです。

1946年、メーブル夫人が亡くなり、その3年後、オズボーン氏は
その言葉通り、夫人への追悼の意を込めて、またスミス女史の業績を称えて、
以下の条件の下、
トロント公共図書館に貴重な児童古書のコレクション2千冊と原画900点を寄贈しました。

・コレクションを収容するのに適当な場所を図書館の理事会がきちんと設けること
・そのコレクションにさらに本を加えていくこと
・ひとつのコレクションとして維持し、スタッフをつけ、一般の人々に公開し、
 適当な期間のうちに蔵書目録を出版すること


多くの人々の努力のもと、この約束は忠実に守られ
また、氏自身も1978年に亡くなるまで熱心に本を寄贈し続け
この復刻版が刊行された1979年の時点でも、1万5千冊にも及ぶ
たぶん世界で最も整理され、充実した児童書のコレクションとなりました。
復刻版の解説で訳者の石井桃子さんが

「じつに、今日のオズボーン・コレクションは、初めに、あるひとつの核があり、
そのまわりに多くの人びとの努力と好意が結集してできあがったものである」


と書いてらっしゃるとおりです。
いまも、トロントの人々、そして訪れる世界中の人々を楽しませ愛されている古い絵本たち。
それが「オズボーン・コレクション」なのです。


(石井桃子・訳「解説」の扉より)


*ほるぷ出版の素晴らしい仕事*

1979年
この年は、「国際児童年」であると同時に、
日本・カナダの修好50周年でもありました。
ほるぷ出版では、その年にむけた記念出版として、

「世界の絵本の歴史の中でも、イギリスはその先駆けをなした国として
またその出版内容の充実度において、一頭地を抜いた存在になっている。
イギリスの絵本の歴史、その出版や印刷の歴史、絵本作家や挿絵画家の歴史を
語ることは、そのまま世界の絵本の歴史、その出版や絵本作家たちの歴史を
語ることだと言っても過言ではない」


という確信から、
カナダにあるトロント公共図書館の児童部センター「少年少女の家」所蔵の
オズボーン・コレクションから何冊かを選び出して
日本の人々に「復刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション」を届けたい、
という企画が生まれていました。

オズボーン氏がなくなる寸前に
トロント公共図書館と契約内容の合意に達することができ
オズボーン・コレクション室の次長マーガレット・マローニーさんが
復刻の候補として選んだ50冊の本を手に来日します。
貴重な本なので、郵送は許されず、マローニーさん自らが
大切に大切に運んで来られたのです。
本の選定の話し合いの際、

「本を選ぶため、1冊1冊が人の手から手に渡り、
もう一度マローニーさんのところにもどると、
彼女はすぐそれを、たとうのような入れ物に、
宝物をしまうような手つきでしまってしまう。
私は、それまで自分がうかつに見すごしてきた
オズボーン・コレクションの重みを思い知らされる気がした」


と児童文学者・石井桃子さんは解説に記しています。
34冊の絵本と1点の付録を含め、35点が選び出されましたが、
借用期間は6か月限り
(残りの15冊は、行きと同じように、マローニーさんが大事に携えて帰国したそうです)
それでも、世界的に有名なオズボーン・コレクションの目玉とも言える貴重な作品の原本を
日本に預けてくださったのは、大きな友好の証だったと思います。
その思いに応えるためにも、
ほるぷ出版、日本の印刷所・製版所は、技術の限りを結集させ全力を尽くしました。
わずか6か月の間に製版・校正を終えるのは並大抵の作業ではなかったと思います。

「この復刻・製作の過程で明らかになったことは、
これら草創期を代表する古典絵本が、
当時の限られた技術をフルに活かしながら、1冊1冊を、
いかに丁寧な作業と工程によって念入りに創られたものあったかということでした。
手彩色や手刷り、手作業による糸かがりによって造られた絵本を
忠実に再現するためには、
現代の最高の印刷技術をもってしても幾多の困難を伴いましたが、
それだけに、復刻出版のほるぷの伝統とその技術の枠をこらして、
ここに刊行の運びになりました」

(出版にあたって、より)

実は、1981年にはこのセットが英語圏向けにボードリー・ヘッド社から販売されました。
このことは日本の印刷・復刻技術の優秀さを示すものと言えるでしょう。

「日本はまことにおかしな国である。一方には最先端の印刷・製版技術があり、
他方では昔ながらの技術を伝える人もかなりの数にのぼっている。
その2つの技術を適度にミックスさせたのが
今回のオズボーン・コレクションの古絵本の復刻だったと考えている」

(制作にあたって、より)

オズボーン・コレクションは、イギリスが、カナダが世界に誇れる素晴らしいものですが
この「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」は
日本が世界に誇れる作品だと思います。
ほるぷ出版と、制作に携わったすべての会社、そして携わったすべての人々に
ささやかながら同じく本を扱う仕事をしている人間として

心からの、感謝と敬意を捧げます。


(ケイト・グリーナウェイ作「窓の下で」の挿絵より)

*「複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」*

世界図絵(Orbis Sensualium Pictus)ヨハン・アモス・コメニウス作 1777
靴ふたつさん(Goody Two-Shoes)ジョン・ニューベリ出版 (1766年版の複刻) 1881
新年の贈り物(A New Years Gift)トマス・ビュイック画 1777
4★誕生日の贈り物 (The Birth-day Gift)エリザベス・アプトン作 1796
コック・ロビンの死と埋葬(The Death and Burial of Cock Robin)ウィリアム・ダートン出版 1806
トロットおばあさんとこっけい猫君の奇妙な冒険(The Moving Adventures of Old Dame Trot and her Comical Cat)ウィリアム・ダートン出版 1806
(5・6は2冊組で1つの函入り)
ちょうちょうの舞踏会とバッタの宴会(The Butterfly's Ball and Grasshopper's Feast)ウィリアム・ロスコー作 ウィリアム・マルレディ画 1807
くじゃく家の祝宴(The Peacock “at Home”)ドーセット夫人作 1807
(7・8は2冊組で1つの函入り)
幸福の館(The Mansion of Bliss)T・ニュートン作 1810
10ダイヤモンドとひきがえる(Diamonds and Toads)T・ブランダード刊 1810
11 聖書のお話(Scripture Histories)F・ホールストン刊 1825
12ジャックとジルとギルおくさん(Jack and Jill, and Old Dame Gill)J・G・ラッシャー 1830
(10・11・12は3冊組で1つの函入り)
13市場めぐり(A Visit to the Bazaar)ジョン・ハリス出版 1818
14大洋に棲む動物たち(The Ocean and its Inhabitants)ダートン&クラーク刊 1844
15 伝説おとぎ話集(The Traditional Faery Tales)フェリックス・サマリー 1845
16サウザンプトンのビーヴィスの冒険(The Gallant History of Bevis of Southampton)ウィリアム・ジョン・トムズ 1845
17美わしの乙女ロザモンドの死への哀歌(A Mournful Ditty of the Death of Fair Rosamond)ウィリアム・ジョン・トムズ 1845
18忍耐娘グリセルのゆかしい物語(The Sweet and Pleasant History of Patient Grissel)ウィリアム・ジョン・トムズ 1845
(16・17・18は3冊組で1つの函入)
19 親指太郎と七リーグぐつ(Hop-O'-My-Thumb and the Seven-League Boots)ジョージ・クルクシャンク 1853
20ばあやが聞かせるわらべうた(Old Nurses Book of Rhymes, Jingles and Ditties)チャールズ・H・ベネット編・画 
21★ニュー・ピクチャー・ブック (The New Picture Book)ニコラス・ボーニー解説 1858
22★妖精の国 (In Fairy Land)リチャード・ドイル画、ウィリアム・アリンガム詩 1870
23 犬の晩さん会(The Dog's Dinner Party)ジョージ・ラウトリッジ・アンド・サンズ刊 1870
24シング・ソング(Sing-Song)クリスティナ・G・ロセッティ詩、アーサー・ヒューズ画 1872
25古いお友だちのアルファベット(The Alphabet of Old Friends)ウォルター・クレイン画 1875
26長ぐつをはいた猫(Puss in Boots)ウォルター・クレイン画 1897
(25・26は2冊組で1つの函入)
27★ナンセンスの本 (A Book of Nonsense)エドワード・リア作・画 1875
28窓の下で(Under the Window)ケイト・グリーナウェイ作・画 1878
29★シンデレラ(Cinderella)ディーン&サン刊 1880
30★ジョン・ギルピンの愉快なお話 (The Diverting History of John Gilpin)ランドルフ・カルデコット画 1878
31★森の中の子どもたち (The Babes in the Wood)ランドルフ・カルデコット画 1880
(30・31は2冊組で1つの函入)
32 おとぎの“アリス”(The Nursery“Alice”)ルイス・キャロル作、ジョン・テニエル画 1889
33幼な子のイソップ(The Baby's Own Aesop)ウォルター・クレイン画 1887
34二つのオランダ人形の冒険(The Adventures of Two Dutch Dolls)フローレンス・K・アプトン画、バーサ・H・アプトン文 1895
附録「ケイト・グリーナウェイのカレンダー(1884)
復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―解説(石井桃子・訳)
復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―絵本ガイド

編集委員  ジュディス・セント・ジョン/マーガレット・マローニー
        (トロント公共図書館「少年少女の家」)
       石井桃子(児童文学者)
発行    株式会社ほるぷ出版

絵本はすべて函入り。
函のデザインなどのセット全体の装幀は安野光雅さんが担当。
(ひとつひとつの函で違う飾り枠が用いられた美しいもの)
完全復刻なので、石井桃子さん訳の「解説」と「絵本ガイド」以外はすべて英文のみ。

上記のセット販売で、輸送箱入り。

*今回、店主が手に入れたのは、1981年3月1日発行の3刷(定価89,200円)
の一部と
1988年7月20日発行の11刷(定価89,200円)のセットです。

それぞれのタイトルから、商品詳細ページにリンクしてありますので、
気になる本はクリックしていただければ、
画像や作者についての情報や本の状態を見たり、そのまま購入することもできます。
*上記の★印がついているものは、セット以外にバラ売りをしている商品です。
(現時点での商品データなので、売り切れの場合はご容赦ください。)

商品の一覧や画像は こちら からどうぞ。

また、トップページのカテゴリー「絵本・児童書」の中の
オズボーン・コレクション」からも直接入れます。

(「復刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション」宣伝用小冊子より)


*「複刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション2」*

実は「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」には第2集があります。
アメリカやイギリスで、すぐれた絵本や挿絵、児童図書に与えられる、ケイト・グリーナウェイ賞、カルデコット賞、ジョン・ニューベリー賞などの起源となった時代の代表的絵本作家や、テニエル、リチャード・ドイルのように子どもの本の世界だけでなく、美術史に名を残した画家、イラストレーターたちの華麗な絵本で好評を博した第1集よりは、やや地味ではありますが、子どもたちに楽しみながら知識を与えようという教育絵本を中心に、新たにオズボーン・コレクションの中から30点が選ばれました。
こちらは、1984年刊行。

すべてのコレクション(全64点+付録1組)が出揃った時点で、ほるぷ出版から配布された宣伝用小冊子の中の「『オズボーン・コレクション』の刊行によせて。」というコメントから、石井桃子さんの言葉を紹介しておきます。

「トロント公共図書館所蔵の『オズボーン・コレクション』の古絵本34点が復刻されて、早や6年が経ったが、ここに第2集30点が新たに加わることになり、喜びにたえない。有名なさし絵画家の作品を中心にした第1集に対して、今回は教育絵本が中心なので、いささか地味に見えるが、どうしてどうして、子どもに楽しく学ばせる創意と工夫がこらされているばかりかイギリス文化のエッセンスがぎっしりとつめこまれていて、むしろ中味がずっと濃くなっているのに驚いている。」

「復刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション2」は、第1集よりも流通量が少ないため、 入手することができず、画像や詳しい内容まではご紹介できないのが残念ですが、セットの詳細は以下の通りです。

     『複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供宗

「子ども向け アルファベット・シート」(1544年頃/ヴァレンティン・バープスト印刷/ライプツィヒ)
「ペン習字シート/子どもの学習」(1740年/J・コール彫版・販売)
「ロンドン塔の秘宝」(1760年頃/ロバート・セイヤー刊)
「ハーレクィンとマザーグース」(1807年/ロウリー&ホイットル刊)
の3枚セット
「ロンドン塔見物」トマス・ボーマン作(1741年/トマス・ボーマン出版/ロンドン)
「少年少女のための 絵の学校」リチャード・ジョンソン作(1777年/T・カーナン出版/ロンドン)
「絵文字バイブル 表象文字で書かれた聖書名言集」トマス・ビュイック絵(1785年/T・ホジソン刊)
「アルファベットの招待 または、AからBへのあいさつ」R.R.作(1809年/B・タバート刊)
「虹からの光 やさしく学ぶ初等文法」エリザ(イライザ)・フェニック作(1812年/M・J・ゴドウィン刊)
「ホーンブック卿と貴公子ランスロットの遠征」トマス・ラヴ・ピーコック作 ヘンリー・コーボウルド絵(1814年/シャープ&ヘイルズ刊)
「ロンドンの呼び売り声」ウィリアム・ダートン彫版・出版(1820年/ウィリアム・ダートン出版/ロンドン)
10「豆博物学者のための 動物アルファベット」サリー・スケッチ(筆名)作(1821年/ハリス・アンド・サン出版/ロンドン)
11「天路歴程 現世から来世への旅」ジョン・バニヤン作(1823年/ウィリアム・ダートン出版/ロンドン)
12「ミリオラマ(万景図)」ジョン・ベヴィサイド・クラーク作(1824年/サミュエル・レイ刊)
13「ラングレイの 自然と技術の驚異」(1835年頃/E・ラングレイ出版/ロンドン)
14「オズボーンの アルファベット絵カード」チャールズ・オズボーン(1853年/C・オズボーンとアッカーマン社出版/ロンドン)
15「コミック・アルファベット」ジョージ・クルックシャンク作・彫版(1836年/チャールズ・ティルト販売/ロンドン)
16「グッドマンの ピクチャー・ホーンブック」(1845年頃/チャップマン・アンド・ホール出版/ロンドン)
17「お笑い買物ゲーム」パンチ教授<偽名>作(1850年/J・パッスモア刊)
18「算数と音楽のお稽古はじめ」チャールズ・バトラー夫人編(1854年頃/ディーン&サン社出版/ロンドン)
19「ロンドン周遊 新らしいパノラマ・ゲーム」C・D・ヒルズ絵(1855年/J・A・リーブス刊)
20「ロビンソン・クルーソーのお話」ダニエル・デフォー作(1856年頃/ディーン&サン社出版/ロンドン)
21「博物図絵 動物の世界」A・ホワイト、R・M・スターク編(1857年/エドモンストン&ダグラス刊、ハミルトン・アダムス社刊)
22「イングランドの王と女王」(1866年/リリジャス・トラクト・ソサイエティ出版/ロンドン)
23「グリセットのおかしなおかしな世界 木に彫られた冗談」アーネスト・グリセット絵 トム・フッド詩(1867年頃/ジョージ・ラウトリッジ・アンド・サンズ出版/ロンドン)
24「エプロンちゃんのぬり絵帖」イライザ・F・マニング(1883年/バーンハード・オレンドーフ出版/ロンドン)
25「ロンドン・タウン」フェリックス・レイ詩 トマス・クレイン&エレン・ホートン絵(1883年頃/マーカス・ウォード社出版/ロンドン)
26「三つのRの物語」クレア・ブリッジマン作 チャールズ・ロビンソン絵(1902年/J・Mデント社出版/ロンドン/E・P・ダットン社出版/ニューヨーク)
27「まっ四角な動物絵本」ウィリアム・ニコルソン絵 アーサー・ウォー詩(1900年/ウィリアム・ハイネマン刊)
28「二十四の仕事師たち」F・D・ベッドフォード絵 E・V・ルーカス詩(1900年/グラント・リチャーズ刊)
29「お買物の日」クリア・ブリッジマン作 チャールズ・ロビンソン絵(1902年/J.M.デント社刊、E.P.ダットン社刊)
30「ノアの箱舟のお話」E・ボイド・スミス作(1905年/アーチボールド・コンスターブル社刊、ホートン・ミッフリン社刊)
「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクションII―解説」編集委員代表:石井桃子(1984年/ほるぷ出版)
内容:オズボーン・コレクションの歴史/マーガレット・C・マローニー
楽しみの教育(Instruction with Delight)/マーガレット・C・マローニー
作品解説
オズボーン・コレクション室での日々/吉田新一
編集後記/印刷・製本一覧
「複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供愁謄スト・ガイド」編集委員代表:吉田新一(1984年/ほるぷ出版)

(「復刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション」宣伝用小冊子より)


*セット内容と価格の変遷*

「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」の初版は、
「全34点+付録1組+解説・絵本ガイド」という内容で、
1979年の刊行時、定価89,200円
1980年代に増刷されたものは、ほぼこれと同じです。

1984年に第2期の「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供宗が刊行され、第1期のものと併せて、「全64点+付録1組+絵本ガイド・テキストガイド」という集大成的なセットが、定価269,200円で発売。

ただ、この時点で、すでに第1集を購入していた読者のために、「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供宗廚里澆離札奪箸癲△發舛蹐麋稜笋気譴討い泙后
こちらの定価は不明。単純計算でも、18万円程度だったと思われます。
この第2集は、高額だったためか、ふたつのセットに分けての販売もされました。
「はこぶねセット」「つのぶえセット」です。
それぞれのセット内容は、以下のとおり。

『復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクションII
<つのぶえセット>』

(全19点+解説+テキストガイド)

1子ども向け アルファベット・シート
2ペン習字シート
3ロンドン塔見物
4少年少女のための 絵の学校
5絵文字バイブル 表象文字で書かれた聖書名言集
6アルファベットの招待 または、AからBへのあいさつ
7虹からの光 やさしく学ぶ初等文法
8ホーンブック卿と貴公子ランスロットの遠征
9ロンドンの呼び売り声
10豆博物学者のための 動物アルファベット
11天路歴程 現世から来世への旅
12ミリオラマ(万景図)
13ラングレイの 自然と技術の驚異
14オズボーンの アルファベット絵カード
15コミック・アルファベット
16グッドマンの ピクチャー・ホーンブック
17お笑い買物ゲーム
18算数と音楽のお稽古はじめ
19ロンドン周遊 新しいパノラマ・ゲーム
「複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供讐鮴癲
「複刻 世界の絵本館 オズボーン・コレクション供磴弔里屬┘札奪函筌謄スト・ガイド」



『復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクションII―
<はこぶねセット>』

(全11点+解説+テキストガイド)

1「ロビンソン・クルーソーのお話」
2「博物図絵 動物の世界」
3「イングランドの王と女王」
4「グリセットのおかしなおかしな世界 木に彫られた冗談」
5「エプロンちゃんのぬり絵帖」
6「ロンドン・タウン」
7「三つのRの物語」
8「まっ四角な動物絵本」
9「二十四の仕事師たち」
10「お買物の日」
11「ノアの箱舟のお話」
「複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供讐鮴癲
「複刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供宗磴呂海屬優札奪函筌謄スト・ガイド」

第2集は、歴史的、教育的価値の高い本を集めたものですが、
あまり増刷はされなかったようです。
一方、人気作家、画家による美麗な物語絵本である第1集は版を重ね、1990年代には、
「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」
(全34点+付録1組+解説・絵本ガイド)に、第2集の中に収録されていた2点を、
特別附録1「ミリオラマ(万景図)
特別附録2「オズボーンのアルファベット絵カード
というかたちで、つけた、定価135,000円のセットが販売されました。
現在、古書として流通しているのは、この時期のセットが多いかもしれません。

どのセットも素晴らしい内容ですが、現在、「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション―」「復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション供宗ともに絶版となってしまい、中古市場でしか入手することができません。
是非、復刊されればと思いますが、これだけの印刷技術の粋を集めたものを作ろうとすれば、当時の価格以上になってしまうかもしれないこと、いまの不況、消費の落ち込みの中では、いかに価値のある素晴らしい本でも、趣味的な品物に、お金をかけられる人は限られていて、採算が取れないこと、などが理由で、このようなセットというかたちでの再版は、かなり難しいのはわかります。

私が、一古本屋として、できることは限られていますが、自分自身が魅せられたこの美しい絵本たちが、少しでも長く後世に引き継がれるよう、ささやかにでも何かできないかと考え、この企画を立てました。
資料として、収集の手助けとして、活用していただければ、心からうれしく思います。

ただ、本の情報を含め、すべての文章は、実物、解説、絵本ガイド、テキストガイド、宣伝用パンフレット、その他文献を読んで、私が自分なりにまとめたものです。大学の卒業論文以来、というくらい時間もかけましたし、少ない脳みそをしぼるようにして書いたものなので、
安易な無断転載は、ご遠慮ください

また、今後も、より良いものになるように、改訂作業は行っていきたいと考えていますので、資料が足りず不明な部分、記載の間違いについて、補足や訂正などのご意見をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お知らせくだされば、幸いです。


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