親指太郎と七リーグぐつ(ジョージ・クルクシャンク編・画)
11刷
ほるぷ出版
1988年7月20日発行
定価:新刊としてはセット販売(8万9200円)のみ
175×136mm 
<商品の状態:並やや下(本体天地小口と背表紙に赤い絵具飛散シミ、背表紙小よごれ、函小よごれ)>

★原題「Hop-O'-My-Thumb and the Seven-League Boots」1853年

19世紀前半に最も大きな影響力を持ったクルクシャンクの銅板による作品で、「ジョージ・クルクシャンクの昔話文庫」シリーズ第1巻。
彼は初めて英訳された「グリム童話」の選集である『ドイツ民話集』に見事な挿絵を描いた画家としても有名で、批評家ジョン・ラスキンは1868年に再発行されたこの本を紹介した際、クルクシャンクの絵をレンブラントにも匹敵すると激賞した。
また、チャールズ・ディケンズの『ボズのスケッチ集』『オリバー・トゥイスト』の挿絵でも知られている。
19世紀半ば、クルクシャンクは禁酒主義の熱狂的な支持者となる。
そのことは、この「親指太郎と七リーグぐつ」に直接的に反映されているといえる。
元のお話は、シャルル・ペローの『すぎし昔のお話集』の「親指こぞう(Le Petit Poucet)」
親指ほどの身の丈の主人公は、貧しい家の7人兄弟の末子。
飢饉に襲われ、両親は、子供たちが飢死するのを見るよりも、と森へ捨てに行く計画を立てる。
これを聞いた親指小僧は、白い小石をたくさんポケットに詰めて、森への道すがら、それを目印として置き、兄たちを無事に家に連れ戻す。このときは何とか暮らしていける目途が立ったが、またお金を使い果たしてしまった夫婦は、再び、子供たちを山に連れていこうと話しあう。親指太郎は今度も小石を拾おうとするが、家の戸には鍵がかかっていて外に出られず、仕方なくパンをちぎっては置きながら、山へと登っていく。だが、目印のパンくずは小鳥が食べてしまった。深い森の中で、灯りを目指した子どもたちは、人食い鬼の家に迷い込む。鬼の妻は優しい人で子どもたちをかくまってくれるが、鬼は匂いで親指太郎たちをかぎつける。鬼の妻の機転で、翌日までは生きながらえることになったが、このままでは食べられてしまう。鬼の娘たちが寝ている部屋に一緒に入れられた兄弟たち。親指小僧は隣のベッドに行き、娘たちがかぶっている冠を取って、兄弟にかぶせ、自分たちのかぶっている頭巾を娘にかぶせる。翌日、鬼は間違って自分の娘たちを包丁でさばいてしまう。そうとは知らず酒を飲んで、人喰い鬼が眠り込むと、親指小僧は兄たちを揺り起こし、逃げ出すが、事の次第に気づいた鬼は怒り狂い、ひと足で七リーグを走る「七リーグぐつ」という魔法の靴で彼らを探し回る。なかなか見つからず、偶然子どもたちのかくれている場所のすぐそばで、疲れて眠ってしまった鬼。親指小僧はそっと兄たちを逃がすと、鬼の「7リーグぐつ」を脱がせて履いて、人喰い鬼の家に行き、鬼の妻をだまして、金銀財宝を持って家に帰る。
というのがペロー版のあらすじ。
クルクシャンクは、残虐な部分は削除し、父親を、お酒や賭博に誘う悪友のために身をもちくずした伯爵という設定に替え、親指太郎は、奪った7リーグぐつを王様に献上して、一家は取り立てられ、王様と国のために働いて、禁酒法や賭博禁止法やすべての子どもに教育を与える法律を制定するというような脚色をほどこした。
ディケンズは、昔話を自分の意見に合わせて書き改めたクルクシャンクのやりすぎを批判。
クルクシャンクのやや極端に道徳主義すぎる言動はその評判を落とし、晩年は不遇の人生を送ることになったが、それは彼の画家としての素晴らしい才能を少しも貶めるものではない。 

(サブ画像で、函とカットの一部を紹介しています。
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