森の中の子どもたち(ランドルフ・カルデコット画)
11刷
ほるぷ出版
1988年7月20日発行
定価:新刊としてはセット販売(8万9200円)のみ
225×204mm
<商品の状態:本体は良好・函つき(函は小しみ、微よごれ)>

★原題 「The Babes in the Wood」1880年

ランドルフ・カルデコットはイングランドのチェスター生まれの挿絵画家。エドマンド・エヴァンズと組んで、マザー・グースなどを題材にした多色木版の絵本を出版。絵が文章の添え物ではなく独自の表現を担うという現代絵本の基礎を生み出した。
活気にあふれ、温かみがあり、のびのびとした筆致は、多くの人を楽しませた。
1983年にアメリカ図書館協会によって「カルデコット賞」が設立されたが、そのメダルには全速力で馬を走らせるジョン・ギルピン(この本とセットで『復刻 世界の絵本館』に収録された『ジョン・ギルピンの愉快なお話』の主人公)の姿がデザインされている。絵本の美しさとその喜びを最もよく表現した挿絵画家に与えられる賞である。

『森の中の子どもたち』は、すでに1593年には「書籍出版業組合登録」に記録されている、古くから伝わるイギリスの悲しいバラッド。
ノーフォーク地方に住む徳の高い貴族がいたが、彼とその妻は重い病の床についていて、二人の幼子のために、将来の年金と持参金を残す遺言を書き残し、子どもたちのおじにあたる男に、二人のことを心から頼んでこの世を去る。おじは、最初こそ面倒をみたものの、次第に子どもたちをなきものにし、遺産を自分が手に入れたいという考えにとりつかれ、ならず者を雇って、兄妹の始末を依頼する。子どもたちの無邪気なおしゃべりに心がなごみ、この仕事を引き受けたことを悔やんだならず者の一人は、子どもたちを殺そうとする相棒と争ってまで、兄妹を助ける。心優しいならず者は、森の中で、お腹を空かせた兄妹のために、そこで待つように言い置いて、町へ食べ物を探しに行く。幼な子に、じっとしていろというのは無理な注文だったのか、手を取り合って森をさまよい歩く兄妹。町から戻ったならず者は、もう二度と子どもたちに会えず・・・。
なんとも、悲痛な話だが、グリーナウェイが強く賞賛した、カルデコットの奇想、人を陽気にする天分はここでも発揮されていて、個人的なジョークをおさえることができなかったカルデコットは、子どもたちの父である「評判良き紳士」は自分を、おじの「悪徳ボス」はエヴァンズをモデルにして描いている。彼らを知る人たちが見たら、悲しいバラッドに涙しながらも、大笑いしたことだろう。こういう茶目っ気は、子どもの喜びを知り、彼らの心を掴む本を作る人間には、必要な資質なのかもしれない。

『復刻 世界の絵本館―オズボーン・コレクション』では、同じカルデコットの作品『ジョン・ギルピンの愉快なお話』と『森の中の子どもたち』を2冊1組として、ひとつの函に収めている。

(サブ画像で、函とカットの一部を紹介しています。
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★この商品は、「オズボーン・コレクション<全34冊+付録+解説・絵本ガイド>」というセットの一部です。
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*表示の価格は、『ジョン・ギルピンの愉快なお話』とのセットでのお値段です。
ただし、分売する場合を想定した参考価格で、刊行当初から、セット販売のみの本なので、各巻に定価はありません。
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